Silk Cocoon

未来に在る思い出を探して綴るアイカツおじさんの日記

アイカツ177話「未来向きの今」感想

絹保です。今日はアイカツ177話を観た感想を書きます。

 

ざっくりとあらすじ

 

1、スミレのステージが終了し、その結果は第7位となった。スミレが楽屋に戻ると、丁度ステージに向かうあかりとすれ違い、短い言葉を交わす。あかりはフィッティングルームへ続くホールの真ん中で、最初に受けたオーディションを思い出していた。もうあの頃とは違う。あかりは新しい味方であるホワイトスカイヴェールのカードにキスをし、ステージは幕を開けた。

 

2、あかりはSAランクのFAを成功させ、一位となり、SLQとなった。これにて三日間のSLQCは終了となる。表彰式ではベスト8になったアイドルが、それぞれの想いをコメントした。楽しんだ者、己に足りないところを見つけ出した者、悔しさをバネにこれからも頑張ると言う者。それぞれが全力を出した結果を受け入れ、次は負けないと揃って宣言したのであった。

 

3、いちごからスターライトティアラを受け取ったあかりは、今日から一人で暮らすクイーン寮へと帰ってきた。机の上には前任のクイーンであるさくらからメッセージカードが届いていた。追伸に従い寝室へ入ると、そこにはスミレとひなきの二人が待っていた。翌朝。大空お天気のために一人早起きして仕事へ向かうあかり。朝焼けの空は、今日も晴れそうな空模様だった。スターライトクイーンになったあかりの、新しいアイカツが始まる。


ついに決まったスターライトクイーン。多くの人が予想した通り、クイーンの栄光を手にしたのはあかりちゃんでした。涙無しでは観られなかった今回。印象に残ったシーンをいくつか挙げたいと思います。

 

・あかりちゃんとスミレちゃんに関して
スミレちゃんはアピールの失敗が響き、7位という結果になりました。結果を見て瞳が潤むスミレちゃん。ぐっとこらえて、客席に対しては笑顔を見せました。しかし、楽屋へ戻る途中、瞳には涙が浮かびます。丁度楽屋から出てきたあかりちゃんに見せまいと涙を拭うスミレちゃんですが、あかりちゃんはそれを目撃します。自分もやり切ってくるとスミレちゃんに告げ、すれ違う瞬間にスミレちゃんの手を握るあかりちゃん。
 手を握るところは、作画もさることながら、かなり印象的でした。あかりちゃんがスミレちゃんのことを安心 (大丈夫、私は失敗しないよ) させようとしての行動だったのではないか、というのが個人的な考察です。
 あかりちゃん、スミレちゃん、ひなきちゃんの三人でのルミナスですが、寮で相部屋ということもあり、やはりあかりちゃんは誰よりもスミレちゃんに近いところに立っているんですよね。もしも、ひなきちゃんがアピールに失敗して、次の番があかりちゃんだった場合、あかりちゃんは同じことをしたのか、と考えると、答えは否ではないかと思います。もちろん、タイプの違う二人に対しての励まし方が違うというのもありますが、相手がスミレちゃんだったから、あかりちゃんはこういう行動をとったのではないでしょうか。きっとひなきちゃんには、別の励まし方をしたと思います。恐らくそれもひなきちゃんのことを安心させるものになるのは間違いないと思いますけどね。

 スミレちゃんのお姉さんのあずささんに紅茶のレシピを聞きに行ったこともありましたし、きっとスターライト学園の中では誰よりもスミレちゃんのことを想っているのがあかりちゃんなんだと思います。

 

 

・あかりちゃんのステージに関して
 文句無し。おわり。

 

 だけで片付けたいような気もしますが、まぁ感想をいくつか。
 ホワイトスカイヴェールに身を包み、「START DASH SENSATION」を歌うあかりちゃんに涙を流さなかった者が居るのでしょうか(当然居るだろうけど)。
 スミレちゃんと短い言葉を交わして、準備ホールに出たあかりちゃん。あかりちゃんが合格したオーディションキャラバンでも、使われたのはここのホールでした。
 あの時はいちごちゃんみたいになりたくて、いちごちゃんのことが大好きで、ステージも、いちごちゃんに見てもらおうと頑張って、けど失敗ばかりしてしまったあかりちゃん。それでも合格して、憧れのいちごちゃんを追いかけることが出来るようになったあかりちゃん。思い返せば、2期の3クール目から登場したあかりちゃんは、本当に驚くほど大きく成長しました。いちごちゃんが天才型だったことに対し、あかりちゃんは完全な素人の生粋の努力型。苦しいことも、辛いこともいっぱいあったけれど(そしてその多くはアニメ本編でしっかりと描かれていました) 全部乗り越えて、今ここに立っているあかりちゃんは、かつてのあかりちゃんとはまるで別人のようです。
 

 ステージは新規のクラウンアーチステージ。SAランクのフィーバーアピールでは、今までアニメのダンスモデルには何故か付いていなかったオーラが輝いていました。Twitterでも様々な考察を見ましたが、シェヘラコーデと同じく、「このときのために取っておいた」のかもしれませんね。本当にそうだとしたら、スタッフの末恐ろしさを感じます。それはそれで納得が出来る理由ではあるのですが。
 ステージを見に来たお客さんの中には、あかりちゃんのステージを観て涙を流す女の子も居ました。おそらくTV中継もされているでしょうし、もしかしたらテレビで観ている子の中には、「あのときのあかりちゃん」と同じような子が居たかもしれませんね。

 

 
・各々のインタビューに関して
それぞれが自分のステージ、今までのアイカツを振り返り、想いをコメントしました。
私が特に心に残るなと感じたのが、珠璃ちゃんのコメントです。
 他のみんなが、この結果で残念だったとか、次は頑張りたいとコメントする中、珠璃ちゃんは3位という結果に対して「私らしい」と言っています。珠璃ちゃんは他のメンバーのステージを観て「あぁ私はこの人にはまだまだ及ばないな」と確信するところがあったのではないでしょうか。それは自分に自身が無いというわけではなく、自分自身の実力を誰よりも理解している証拠、なのではないかと思います。元々、自分の実力が足りていないことを自覚し芸能界を離れ、腕が付いてきたことも自分で判断して復帰した珠璃ちゃんは、その「自分自身を見つめること」が誰よりも長けているのでしょう。
まぁ今思えば、その能力に長けすぎているが故に、お芝居の方向性が判らなくなったりスランプに陥ることがあったんだなと感じたりするのですが、そこが珠璃ちゃんの「玉にキズ」なところだったのかもしれませんね。

 それとひなきちゃんなぁ……。
あかりちゃんが一位になったとき、ひなきちゃんだけ表情がアップで映りましたね。やっぱり誰よりも悔しい思いをしているのは、間違いなくひなきちゃんだったことでしょう。それでもきっともう踏んきりが付いていて、自分が負けた悔しさよりも、あかりちゃんのことを祝福する気持ちが勝っていたんだと思います。アイカツの美しいところって本当にそういうところなんですよね……。

 

 
瀬名さんに関して
ドリーミークラウンのトップデザイナーとして、それとは別に、一人のデザイナーとしてあかりちゃんと接してきた瀬名さん。放送前からピックアップされていたこともあり、3期、4期では彼もまた多くの人間味や成長が描かれる人物でした。瀬名さんはブランドを立ち上げたばかりのデザイナーで、最初のプレミアムドレスに始まり、たくさんの刺激をあかりちゃんから受けて成長したんじゃないかと思います。あかりちゃんがモデルとして活躍していないこともあって言及はされていませんが、瀬名さんにとって、あかりちゃんは既にミューズと言える存在だったはずです。最初のオデットスワンコーデは別として、サンベリーナブーケとホワイトスカイヴェールは、あかりちゃんから受けた刺激によって完成したドレスです。あかりちゃんにとって瀬名さんが強い味方であったと同時に、瀬名さんにとっても、あかりちゃんは強い味方で、無くてはならない大切な存在になっていましたね。一人のデザイナーとして大きく成長し、その実力も世に広まった瀬名さんのこれからの活躍もいつか描いて欲しいものです。
 

 欲を言えば、ガーリーバイオリンコーデが完成するまでも描いて欲しかったなぁ〜。あかりちゃんのドレスは全部にちゃんとドラマがあったのに、ガーリーバイオリンだけ何も無かったのが心残りと言うか、ちょっぴり残念。あぁスキップスのドレスも無かったけか……、尺の都合なのかなぁ……。

 

 

・これから に関して
クイーン寮で待ち構えていたスミレちゃんとひなきちゃんは、あかりちゃんのステージから元気を貰ったと伝えます。3人はこれからもアイカツを頑張り、もっと遠くまで行こうと口にしました。

 スミレちゃんは歌手として、ひなきちゃんはモデルとして、珠璃ちゃんは女優として、それぞれが個性を持ったアイドルとしてこれからも活躍していくのだと思います。凛ちゃんやまどかちゃん、ののっちとリサっぺ、それからみやびちゃんやここねちゃんも、得意な分野でアイカツに励むことでしょう。あかりちゃんはスターライトクイーンという、アイドル界において名誉のある栄光を手にしましたが、きっと今までと変わらず、みんなに愛され、人一倍頑張り屋で、そしてみんなのことを笑顔に出来るアイドルとして活躍していくはずです。


 スターライトクイーンカップ編は、今までの集大成であると同時に、それぞれのアイドルたちが強く大きく成長したことをしっかりと描いてくれました。個人個人のドラマが少し短めだったことは否めませんが、そんな中でもののっち、リサっぺ、スミレちゃん、ひなきちゃん、珠璃ちゃんが色濃く描かれていたことが、個人的には嬉しかったです(凛ちゃんまどかちゃんに関してはつい先日の話で全て語られていたと思ってます)。
 ドラマもさることながら、ステージも8人分すべてが新規映像であったところにスタッフの力の入れ方を感じました。Twitterでも言ったのですが、本当に、今までの話以上にあかりちゃん達がいま生きているところを見せてもらいました。

 

 やっぱり「アイカツ!」が終了するのは、もの凄く淋しい。けれど、この177話であかりちゃんがスターライトクイーンに輝いたこと、素晴らしいステージを見せてもらったことで、私はあかりちゃんから笑顔をもらいました。淋しいけれど、でもあかりちゃんたちのアイカツはこれからも続くんです。それを応援するのは、やはり我々ファンの使命というものでしょう。あかりちゃんが未来を向いている今というものを、しかと見せてもらいました。あかりちゃん、これからも応援するね。


 ではでは、今日はここらで一区切り。


絹保